スマートキー3個入るケースなんて本当に必要なのか?
正直なところ、最初は私もそう思っていました。
スマートキーケースを作り始めた頃は、
「スマートキー1個+家の鍵」
これが一般的でした。
実際、私自身もそうでしたし、
イベント販売でもそこまで多くの収納を求められることはありませんでした。

ところが、販売を続けていると少しずつ変化が出てきました。
「スマートキー2個入りますか?」
という問い合わせが増えてきたんです。
最初は、
「車を2台持っている方なのかな?」
私自身、神戸でも少し田舎の方に住んでいます。
この辺りでは一人一台車を持つのも珍しくありません。
なので、スマートキー2個まではそこまで不思議ではありませんでした。
「3個入りますか?」「えっ?」「本気」か「ジョーク」か
ところが今度は、
「3個入りますか?」
という問い合わせまで来るようになりました。
その時は正直、
「スマートキー3個も持ち歩く人ってそんなにいるのかな?」
「それか、こちらを困らせるためか、笑いを求めているのだろうか?」
と思いました。
私の感覚では少数派です。
でも、同じような問い合わせが何度も続くんです。

「本気」か「ジョーク」か、真剣に悩みました。
イベント販売をしていると、作り手の常識と使う人の現実が違うことをよく感じます。
以前には、レザーキーポーチに音程を合わせる機械を入れるために購入してくださるお客様もいました。
「そんな使い方があるのか」と驚いたのを覚えています。
だからこそ、スマートキー3個収納の問い合わせも、最初は冗談だと思いながらも、完全には否定できませんでした。
スマートキーや鍵について例えば、
自家用車
仕事用車両
家の鍵
だったり、
ご夫婦で車を共有している
実家の車も管理している
雪国のため、エンジンスターターも持っている
など、
話を聞いてみると意外と鍵が多いんです。

スマートキー3個入れたい、本当の需要を調べる
そこで、スマートキー3個に本当に需要があるのか調べてみることにしました。
検索状況を見たり、問い合わせ内容を確認したり、直接お客さんにお話を聞いたり。
調べていて驚いたのは、戸建て住宅の玄関もスマートキー化が進んでいたことです。
車だけでなく、家の鍵までスマートキーになる。
「車2台+玄関」
こう考えると、スマートキー3個というのも決して大げさな話ではありません。
むしろ、思っていたより困っている方が多いことが分かってきました。

ただ、ここからが難しいところです。
収納量を増やすのは簡単です。
大きく作ればいいだけですから。
でも、それでは持ち歩きにくくなります。
スマートキー3個を入れたい。
でも大きすぎるケースは嫌。
車通勤や移動が中心なのに、鍵を持ち歩くためだけに大型リュックはいらんのです(笑)
この矛盾をどう解決するか。
とにもかくにも、試作作り
そこから試作が始まりました。
革を切っては作り、縫っては確かめ、
使ってみては直し、
また作り直す。
気付けば試作品がかなり増えていました。
たぶん段ボール箱で数箱分はあると思います(笑)
そもそも3個入れるための確信的なアイデアは、その時点では浮かんでなかったんです。
ある時、たしかどこかの雑貨店で、アルミのお弁当箱にゴムバンドがされているサンプルを見た時、これだと!ゴムバンドを使うアイデアを思いつきました。
そして、いろんな地域で作られているゴムバンドを取り寄せて、革に馴染む、耐久性と美しさのある石川県で作られている日本製ゴムバンドを使って作る事にしました。
材料を整え、アイデアを形にするデザインを思いつき、実際に作ってみると、
「入る」と「使いやすい」は全然違います。
無理やり収納できても、出し入れがしにくければ意味がありません。
ファスナーが閉まらなかったり、縫製手順がちがうと革に負担がかかったり、製作時失敗することもあります。
いろんな部分を何度も調整を繰り返しながら、収納量と使いやすさのバランスを探っていきました。
そして完成したのが、現在販売している複数収納対応の3個入るスマートキーケースです。
↓画像は現在廃盤で伝説の初代モデル「ヌメ革モデルのスマートキーが3個入るレザーキーポーチ」

どう考えても少数派、これ作らなくても、もっと売れる革製品あるでしょ(笑)
今でも思います。
スマートキー3個収納が必要な人は、世の中全体で見れば少数派かもしれません。
でも、その少数派の方にとっては、意外と代わりが見つからない。
私は昔から「たくさんの人に」より、「困っている人にしっかり便利」な物を作る方が好きです。
だから、スマートキー3個収納も、市場全体から見ればニッチな商品かもしれません。
でも必要としている方がいる限り、作る意味はあるのかなと思っています。
で、実際に販売してみると
「探していたのはこれでした」と言ってくださるお客様も少なくありません。
中には、
「ずっと探していたけど見つからなかった」
「やっと全部まとめられた」
という声をいただくこともあります。
やはり、少数派には少数派なりの困りごとがあるのだなと思います。
そういう困りごとを形にしていくのが、ものづくりの面白さなのかもしれません。
今日も工房でコツコツ革雑貨を作っています。
「bag.bus~革雑貨を素敵な暮らしの一員に~」
スマートキーが4個入るキーポーチも作ってしまいました。
こちらの製作ストーリーも、そのうち記事できたらと思います。
商品については、販売サイトより無理強いはしませんので、ご自身でお探しください(笑)

▶bag.bus公式商品販売サイト
BASEショップ・minne・creemaの3サイトで販売中!
※下記の3サイト以外では、販売しておりません。
BASEショップで購入する ⇒ bag.busBASEサイト
creemaで購入する ⇒ bag.busクリーマショップ
minneで購入する ⇒ bag.busミンネショップ




